前回、簡易修理でPS3を復帰させたのですが、翌日には、また同じ故障が再発。
PS3に最も多いといわれているYLODと呼ばれる故障です。
このYLODの故障、簡単に説明すると、メイン電源を入れサブ電源を入れたあと、「ピピピッ」と音がなり、サブ電源のLEDが赤く点滅する現象です。
モニターにも何も表示もしません。
前回、私がおこなった修理内容は、以下をごらんください。
[blogcard url=”https://lifeclabo.com/zatsugaku/ps3koshou/″]
この故障、メインボード上にCPUとGPUがあるのですが、このチップ(CPUとGPU)とメインボードをつなげているハンダの割れが原因によっておきる通信エラーのようです。
前回は、PS3本体の後ろにヘアドライヤーから温風を送るという作業をおこないました。一時的に回復はしたのですが、翌日には、また、同じ現象。
このYLODの故障、根本的に解決するには、メインボード上のチップを一度、外してから再度、ハンダをします。しかも、温度変化に強いハンダを使用します。
ですが、このハンダ付け、手作業では到底できないほど高レベル。ハンダボールと呼ばれるハンダをつけます。以下の写真のように。
専用のツールが必要になるようですが、そのツールも高額。
PS3をそこまでして修理するのは、ちょっと微妙…
そこでネット上では、いくつかの修理方法が紹介されてました。
- まず、私もおこなったドライヤーを使った方法。もちろん、すぐに故障。
- 次に、業者に修理に出す方法。でも、修理したあと半年ほどで再発。修理代が1万数千円…
- 最後の方法がヒートガンを使った方法です。今回、このヒートガンを使い修理しました。
今回の修理にあたって、下記のブログを参考にしました。特にブログ内のコメント、”すくるど。”さんの作業方法を今回の修理に取り入れてみました。
ちなみに、この記事を参考に、あなたがPS3を修理して壊れた場合、私は責任を負えません。あくまで、自己判断でお願いします。また、一次的に回復しても、再発する可能性が高い!!のがYLODの特徴だそうです。
なので、PS3を壊す覚悟、再発しても構わない強い心をお持ちの方だけがおこなってください。自己責任でお願いします。!!
YLODをヒートガンで修理しました。その方法を紹介します。
今回の修理において、以下の物を用意しました。
- ヒートガン
- アルミホイル
- フラックス
- CPUグリス
- クランプ
- ドライバー類
アルミホイル:普通にスーパーなので売っている物を使いました。
フラックス:はんだ付けを促進させるために使います。
CPUグリス:CPUとGPUの表面に塗ることで、CPUから発した熱をヒートシンクに逃がすために必要。
クランプ:メインボードを固定するために必要。
ドライバー類:今回は、+、-ドライバーと特殊ネジ用のドライバーを使います。
まず、PS3の側面からハードディスクを取り出します。
ハードディスクを取り出す理由は、後々、メインボードを取るときに邪魔になるからです。
このビス(ネジ)を外します。このビス、柔らかい作りなので、ビスを回すときに気をつけてください。ネジバカになると、面倒ですよ。
次にPS3本体をばらします。
下記のシールをはがして下さい。このシールをはがすと、ソニーさんで修理ができなくなるので、もし、まだ、修理可能なPS3をお持ちの方は、ソニーさんに修理依頼したほうが良いですよ。
私の場合は、2016年7月31日でPS3の修理受付が終了していたので、今回の修理をおこないました。
シールをはがすと、ゴムのカバーがあります。
そのカバーを外します。すると、星形の特殊ビスがあります。
この形状のドライバーは市販されていますので、買いましょう。マイナスドライバーでも対応できるようですが、くれぐれもネジバカにならないように慎重にビスを外しましょうね。
次にPS3のカバーを外します。
左にづらすだけで、取り外すことができますよ。
カバーを外す前に、カバーの周りに取り付けられているビスをドライバーで取り出します。
ビスの長さが違いますので、きちんと覚えてください。あとで、取り付ける時に困るので。
次に本体のカバーを上に持ち上げて外すのですが、カバーの奥、数か所がツメで固定されています。
このツメにマイナスドライバーを差し込むと簡単に、本体からツメを外すことができますよ。
奥のツメをすべて外した後、本体の奥からカバーを持ち上げて、カバーを取り外します。
カバーを外した状態が、下記の写真です。
DVDユニットのケーブルを取り外すとき、下記の黒いところを少し上に持ち上げるだけで外れます。ここは壊れやすい場所なので、慎重におこなってください。
次に電源ユニットを外します。
電源ユニットとメインボードは下記のコンセントで接続されているので、電源ユニットを取り外す時は、電源ユニットを上に持ち上げてください。斜めに持ち上げると壊れる可能性があります。
電源ユニットとDVDユニットを取り出した状態が、下記の写真です。
次に、メインボード上のシルバーのカバーを取り外します。
このメインボードを上に持ち上げて、取り外します。
すると、メインボードの裏に、CPUとGPUがあります。
今回、ヒートガンで温風を当てるのは、青色で囲ったCPUとGPUだけ。
インターネットで、今回のYLODの対応方法を調べると、赤色で囲んだパーツもヒートガンを当てているようですが、私なりに考えた結果、今回の原因は、CPUとGPUのハンダクラックが原因ではないかと…
そこで、今回は、CPUとGPUだけヒートガンを当てました。
CPUとGPUの表面は、キレイに拭きってくださいね。
メインボードを取り出したのが下記の写真。
このカバーも取り外します。
すると、PS3を冷却するファンとCPU・GPUの熱を取り除くヒートシンクが現れます。このヒートシンクもきれいに拭き取ってください。
次に、メインボードをアルミホイルで包み込みますが、ヒートガンを当てるチップの場所だけは、チップのサイズに合わせてアルミホイルを切り取ります。
と、その前に、チップとメインボードの”境”にフラックスを塗りまくります。フラックスをつけると、はんだ付けが良くなるようです。
今回、アルミホイルを使った理由は、ヒートガンからの強烈な温風を他のパーツにできるだけ当てないようにするためです。ヒートガンの温風…いや、熱風ですね。かなり、ヤバイ熱さです。
このチップの上に適当なサイズの木材を置き、クランプで固定します。
そして、クランプで軽く圧を加えます。圧を加える理由は、チップとメインボードとの接触を強化するためです。
そして、チップの四隅にヒートガンを当てます。
一ケ所につき、2分ほどヒートガンを回しながら温風を当てます、チップからヒートガンまでの距離は、2、3センチほど。
ヒートガンを当てたあと、クランプからメインボードを取り外します。この際、メインボードはかなり熱くなっているので、取り扱いには気をつけてください。
30分ほど、放置。
メインボードを冷却している間に、PS3内にたまったホコリを取り出して、掃除をおこないましょう。
つぎに、メインボードからアルミホイルを外します。
そして、CPUとGPUのチップの上にCPU専用のグリスを薄く均等に塗ります。グリスを厚く塗ると、チップ上の放熱が悪くなるので薄く塗るのがポイントです。
グリスは、銀入りのでしたら、何でも構いません。コンピュータのパーツを取り扱っているお店で、店員さんに聞いてみるのも良いですよ。
あとは、それぞれのパーツを組み上げて終了。
さて…問題なくPS3は、立ち上がるのでしょうか。
見慣れた画面もきちんと出ました。
ゲームの画面も問題なく表示されました。
修理した日に、3時間ほどゲームを楽しみました。
めでたし、めでたし…
と前回は、修理の翌日に故障が再発しました。
YLODを修理したPS3の経過報告を紹介したサイトが少なかったので、この私のこのサイトで継続的に、今回、修理したPS3の状態を報告したいと思います。
※プレイステーション3、国内出荷完了へ。
2016年11月11日の発売以来、約10年。最後の製品CECH-4300Cが近日出荷完了で生産が終了します。>>公式ページ
今回のYLODの修理でPS3が復活した場合、一度、データのバックアップを取り、新品のPS3にデータを移せば、今後、YLODの故障に悩まなくてもよいかも…
経過報告
さっそく、1回目の報告。
修理した翌日に、2時間ほどゲームをプレイ。問題なし。
2日目
1時間30分 動作に問題なし。
前回の投稿から約二ヶ月経過しました。
その間、PS3を起動させたのは、1回だけ。その時は、1時間半ほどゲームをプレイしたのですが、やっぱり、LEDが赤く点滅して強制終了しました…
PS3本体をバラしてヒートガンを当てる作業も微妙なので、もう、PS3を修理するのは止めます。
ネット上には、CPUにウォーターポンプをつけ水冷式に改造された方もいましたが、それでも、この故障を完全に修理することはできていませんでした。
正直、水冷式にするだけでもパーツ代もバカになりません。
とりあえず、1時間ほどはプレイできますが、また、落ちます。
そうなると、遅かれ早かれ内臓のハードドライブが故障します。これは、ソニー側の設計ミスですね。
残念ですが、もう、諦めます…
PS4を買ったほうが、無難かな(笑)
以上、PS3の故障。YLODをヒートガンで、なんとか修理しました。…修理あきらめましたを紹介しました。
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