ある日、猫がトイレに何度も行くようになった。
オシッコをやっているようだけど、オシッコが出たような跡がない…頻尿のように、何度もトイレに行く。
この行動は、ある病気にかかっている可能性が非常に高い!!
尿路結石
特にオス猫の場合は、早く適切な治療をおこなわないと「天国に召される…」ことに。
我が家にいるオス猫のニャンコは、尿路結石になりましたが、早期発見で助かりました。
こちらでは、尿路結石の症状の見分け方から、治療方法・尿路結石にかかる治療費・治療後のキャットフードの選び方などを紹介します。
尿路結石の特徴は、何度もトイレに行ってしまうこと
尿路結石とは、尿道が結石でふさがってしまう病気です。
特にオス猫は、メス猫と比べ尿道が狭く結石が詰まりやすい構造をしています。
去勢した猫は、ペニスの成長が止まるので、去勢しない猫より尿道が狭いです。
うちのニャンコも半年ほど前(生後、七ヶ月を過ぎた頃)に去勢手術をおこないました。
去勢した猫は、肥満になりやすい特徴があり、肥満も尿路結石を引き起こす原因にあげられます。
尿路結石になると、猫はオシッコをしたいからトイレに行くけど、尿道が結石でふさがっているので、オシッコが出ません。
でも、尿意があるから、また、トイレに行ってしまいます。
その行動を何度も、繰り返してしまうのです。
飼い主さんが、これまでに聞いたことがない”鳴き声”で教えてくれる猫もいますが、何も合図を送らない猫もいます。
うちのニャンコも、頻繁にトイレに行くだけで、合図を送ってきませんでした。
「オシッコが出ないよ~…」と教えてくれないので、飼い主さんが早く気づく必要があります。
尿路結石になると、早急に治療をしなければいけません。遅れると…
尿道が結石でつまると、膀胱が尿でいっぱいになり腎臓を傷めてしまいます。
悪化すると、毒素が体中をめぐり死にいたります。
早ければ、2日ほどで亡くなってしまうのです。
病気の早期発見は、飼い主さん次第です。
飼い主さんが、早めに気づいてあげなければいけません。
(早期発見のためにも、猫のトイレは日頃から目につく場所に置いておきましょう。)
発見次第、すぐに病院へ連れていきましょう。
尿路結石になる原因とは
猫は、主に2つの結石になりやすいです。
- ストルバイト結石症・・・マグネシウム由来
- シュウ酸カルシウム結石症・・・カルシウム由来
尿のph(ペーハー)値がアルカリ性になると、ストルバイト結石症になり、ph値が酸性になると、シュウ酸カルシウム結石症になります。
若い猫の場合は、ストルバイト結石症になりやすい特徴があります。
うちの1歳になる猫ちゃんも、このストルバイト結石症でした。
矢印の白い”かたまり”が結石です。
もう少し、わかりやすい写真がこれ↓
細かい白い粒粒が、結石なんですよ。
こんなに細かい石だけど、つまってしまうんです…それだけ尿管が狭いってことなんでしょうね。
アップが、これ↓
ストルバイト結石症になってしまう原因は、マグネシウムの過剰摂取が原因。
粗悪なキャットフードを与えると、ストルバイト結石症になる可能性は高くなります。
もちろん、猫の生まれながらの体質によって尿路結石になりにくい場合もありますが、「安いキャットフード」は、病気を引き起こす元凶だと思ったほうがよいですね。
我が家も、ついつい「安いキャットフード」に目を奪われ、ニャンコに与えてましたが、いざ、病気になってしまうと…高額な治療費が!!
我が家のニャンコの治療費は、このページの後半で紹介しています。
尿路結石の治療方法とは
尿路結石の場合、すぐに病院へ連れていきましょう。
治療方法は、尿道のつまりをなくすことから始まります。
つまりをなくすには、カテーテルを使います。
カテーテルを尿道に入れて、尿道をつまらせてある結石を膀胱へ押し戻します。
これが、治療で使うカテーテルです。
とりあえず、これで尿道のつまりはなくなります。
でも、そのまま放っておくと、また、尿道が結石でつまってしまうので、膀胱内にある結石を体の外へ出さないといけません。
膀胱内にある結石を外に出すには、カテーテルを尿道に入れてしっかりと固定します。
そして、尿の量を増やすために点滴を使います。
尿が増えることで、結石混じりの尿がカテーテルを通して外へ出ていくのです。
カテーテルが尿道に入れてある状態です。
この作業を膀胱内にある結石がなくなるまで、おこないます。
入院当初は、膀胱内にこれくらい結石が貯まってました。
矢印の白い箇所、全部、結石なんですよ…
しかし、膀胱内にある全ての結石を取り除くことは難しいので、ある程度、結石を取り除いたら、食事療法で膀胱内にある結石を溶かします。
治療後、だいぶ結石が減りました。
※シュウ酸カルシウム結石症は、食事療法で溶かすことができないので、膀胱の切開手術が必要になります。
入院当初は、まったくオシッコが出なかったのですが、治療後、オシッコがちゃんと出たので安心^^
尿路結石の治療費は、いくら?
我が家のニャンコの治療費は、以下のとおりです。
初日(1日目)
診療項目 | 単価 | 数量 | 金額 |
血液検査(一般スクリーニンク検査) | ¥5,000 | 1 | ¥5,000 |
血液電解質検査 | ¥1,500 | 1 | ¥1,500 |
血液生化学検査 | ¥500 | 1 | ¥500 |
レントゲン検査(腹部) | ¥3,000 | 2 | ¥3,000 |
超音波検査 局所 | ¥2,500 | 1 | ¥2,500 |
尿検査 | ¥1,500 | 1 | ¥1,500 |
初診料 | ¥1,200 | 1 | ¥1,200 |
入院料(隔離)~6kg | ¥4,000 | 1 | ¥4,000 |
看護料(隔離)~6kg | ¥1,000 | 1 | ¥1,000 |
鎮静処置~6kg | ¥4,000 | 1 | ¥4,000 |
尿閉解除(オス猫) | ¥12,000 | 1 | ¥12,000 |
膀胱洗浄 | ¥4,000 | 1 | ¥4,000 |
膀胱カテーテル導入♂~6kg | ¥2,000 | 1 | ¥2,000 |
ソルラクト~6kg(静脈点滴) | ¥3,500 | 1 | ¥3,500 |
セファゾリン20mg/kg~6kg(抗生剤) | ¥1,500 | 1 | ¥1,500 |
止血剤~6kg | ¥1,000 | 1 | ¥1,000 |
2日目
診療項目 | 単価 | 数量 | 金額 |
ソルラクト~6kg(静脈点滴) | ¥3,500 | 1 | ¥3,500 |
セファゾリン20mg/kg~6kg(抗生剤) | ¥1,500 | 1 | ¥1,500 |
入院料(隔離)~6kg | ¥4,000 | 1 | ¥4,000 |
看護料(隔離)~6kg | ¥1,000 | 1 | ¥1,000 |
食餌介助 | ¥500 | 1 | ¥500 |
鎮静処置~6kg | ¥2,000 | 1 | ¥2,000 |
膀胱カテーテル導入♂ | ¥2,000 | 1 | ¥2,000 |
膀胱洗浄 | ¥4,000 | 1 | ¥4,000 |
内服薬 | ¥1,500 | 1 | ¥1,500 |
(抗)セファクリア75mg | ¥0 | 1 | ¥0 |
ウロアクト | ¥70 | 10 | ¥700 |
phコントロール ライト | ¥1,404 | 1 | ¥1,404 |
小計¥73,304
消費税¥5,864
合計金額(税込) ¥79,168
保険負担額 ¥0
自己負担額 ¥79,168
ふぇ~… 約8万円(悲しい)
かなりの治療費になりました…
(我が家のにゃんこ、入院中に尿道の入れてあるカテーテルを自分で外してしまったため、2日目に初日と同じ処置をいくつかやっています。)
※病院によって、治療費は異なります。
私の友人、アメリカのニューヨーク州で尿路結石の治療をおこないました。その時の治療費が、日本円で約17万円だったと…ニューヨークたけぇーーー
治療費を少しでも抑えるために、ペット保険の加入も検討する必要があるかも。
尿路結石の再発防止には、ペーハーコントロールされたキャットフードを選ぶことが大切です
尿路結石の治療が終わっても、以前と同じ食生活だと尿路結石が再発します。
一度でも結石ができると、その猫は結石ができやすい体質の猫なので、病気の再発防止のためにも生涯、結石ができない食事を与えないといけません。
膀胱内に結石を作らせないためにも、尿のph(ペーハー)コントロールが大切になります。
一度でも尿路結石と診断された猫ちゃんには、膀胱内に結石をつくらせない”ペーハー(ph)コントロールされた”キャットフードを選ぶことが大切です!!
phコントロールに優れたキャットフードを与えると、アルカリ性に傾いた尿を中性に戻すので、膀胱内に出来た結石が溶けます。
ただし、食事療法で膀胱内の結石を溶かすことができるのは、ストルバイト結石症だけです。
ストルバイト結石症は、比較的若い年齢の猫ちゃんが発症しますが、シュウ酸カルシウム結石症は7歳以上の猫ちゃんが発症しやすい病気です。
結石の種類 | 発症年齢 | 治療方法 |
ストルバイト結石症 | 1歳以上(比較的、若い年齢) | 食事療法で結石を溶かす |
シュウ酸カルシウム結石症 | 7歳以上が発症率が高い | 切開手術 |
シュウ酸カルシウム結石症の猫ちゃんに、phコントロールされたストルバイト結石症用のキャットフードをあげても、結石が溶けることはありません。
よって、尿路結石の症状が現れたら、真っ先に病院へ行き、獣医師の判断を仰ぎましょう。
ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症にせよ、結石にならないようにすることが飼い主の責任ですね。
我が家で購入したphコントール用のキャットフードを紹介します。
参考にしてくださいね^^
ニャンコの治療後、動物病院で買ったのが、ロイヤルカナン・phコントールのライトという商品。
さっそく、帰宅してあげたのですが、あまり食べず…まあ、人もそうですが、療養食ってものは、はっきり言って「マズイ(笑)」。
でも、せっかく買ったので、水でふやかして与えたり、ふやかしたフードをレンジで軽くチンして与えたりしました。
(ペットフードをレンジでチンをすると、ニオイが増して食べたりすることがあります。)
それでも、食欲がイマイチだったので、お茶パックにかつお節を入れ、それをペットフードの袋に入れました。
それをすると、かつお節の香りがペットフードに移って食べてくれるかも???と思いついたんです。
この方法、うまくハマって、うちのニャンコもphコントール ライトを食べてくれるようになったんです。
もし、ペットフードを食べてくれないのなら、この方法をお試しあれ^^
あっ間違っても、かつお節を直接 与えたらダメですよ。病気が再発する可能性があるので。
phコントールライトが少なくなったので、ロイヤルカナン オルファクトリードライを注文。
オルファクトリーを注文した理由は、ライトより食欲を刺激する香りがついている点です。カロリーも低いので、ダイエット食としても使えます^^
オルファクトリーのほうが、ライトより断然、食べてくれますね^^
食いつきが、半端ない(笑)
これを与えてから、オシッコも問題なく出ていますし、なんとなく体重も落ちたように思えます。
まとめ
尿路結石は、オス猫が発症すると命を落とす可能性がある危険な病気です。
すぐに病院に行き、適切な治療をおこないましょう。
また、尿路結石の再発防止には、phコントロールされたキャットフードがおすすめです。
おわり。
今年最後のビッグセール!!
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